岡崎 祐樹

岡崎祐樹

社長室

  • 2017年新卒入社
  • 京都大学大学院 工学研究科卒

2017年、新卒第一期生として入社。江戸時代から続く老舗家具屋の跡取り息子として、事業を立て直し拡大させる力をつけたいと大手デベロッパーの内定を蹴ってまで当社にやってきた岡崎。4年目にはグループ会社の代表取締役や主要事業のブランド転換責任者など、3つの事業の主軸として欠かせない存在へと成長した。幼少期はちびっこ相撲、高校時代には失恋を機に一念発起して壮絶なダイエットに励み、その後バンドに目覚める。社会人になった今でも定期的にバンドメンバーと集まり創作活動に勤しむシンガーソングライター。

影響力の大きい案件を任せてもらえる

— プラットフォームホールディングスってどんな会社?

 自分自身で考えて、意思決定し行動させてくれる会社。それと、すごく裁量の大きな会社ですね。

 僕は入社してから、新卒採用やセールスプロモーション、PRなど複数事業のプロジェクトを任せていただいたのちに現在担当している美容事業に至るのですが、どのプロジェクトにおいても目標自体から自分で決めるんですよね。もちろん各事業の責任者に自分の考えをぶつけて、練って、それを代表にぶつけて承認をもらう感じですけど、自分で決めている分、言い訳できないんですよね。

 一年目から、自分が決めていいのかな?というような本当に影響力の大きい案件を任せてもらえるので、最初は戸惑ってしまって右往左往している自分がいました。一年目の夏ぐらいのことなんですけど、そのとき代表から「プロジェクトオーナー(事業責任者)に不要と言われたらおしまいだから」と言われて、ハッとしましたね。事業責任者からの信頼を勝ち取らなければ、そのためにコストの何倍もの成果をあげなくては、と本気で思えました。

 僕は理系だったこともあって、大学までは教授がお膳立てしてくれたり、先輩の研究を引き継いだり、自分スタートじゃないからこそ何かしら言い訳できてしまう環境だったんですよね。でも会社はそうじゃない。自分がやらないなら他の人がやるだけ。つまり居場所がなくなってしまうわけです。うちの会社は本当に成果で評価してくれる会社だと思います。もちろん定時はありますが、朝何時に来るとか土日をどう過ごすとか、プロジェクトの成果以外のことは特に何も求められないんですよね。とにかくプロジェクトの成果を上げることに気持ちを向けるんだ、というのは会社からもメッセージとして伝わってきます。新卒で入っているので他の会社のことは知らないですが、うちの会社は社員をあまり管理しない会社ですね。「自由と自己責任」という言葉を本当に体現している会社だと思います。

僕たち社長室メンバーはピンチヒッター

―モットーは?

 事業に変化をもたらすこと、つまり圧倒的な数字をあげることです。

 担当プロジェクトに自分が入ったところで、変化を起こせなければ意味がない。僕たち社長室メンバーはスタメンじゃなくてピンチヒッターなんですよね。ピンチで打てないなら他の打者に変えられてしまうだけ。ゲームに変化をもたらす存在でありつづけることが価値なんだと思います。またプロジェクトを任せてもらうときに代表が「今が勝負どころだ」という説明をしてくれるんですよね。例えば一年目から二年目にかけて担当していたセールスプロモーション事業部での事業拡大プロジェクトのときは、「今は市場がビーチフラッグスの状態。誰が一番にフラッグを取るかだ」という話をしてくれたのを覚えています。各プロジェクトに対して、ゲームチェンジの打席なんだと理解した上で、いかに成果をあげるかに気持ちを向けることができます。

「こいつやってくれるな」という実感をもたせる

―3年目の2019年は大きな転機だったそうですね。

 3年目から、美容事業の採用拡大プロジェクトと並行して、美容事業の中でも2018年に買収したOAKhairのPMI(統合業務)を担当することになりました。OAKに関してはV字回復プロジェクトですね。

 OAKは買収前のデューデリジェンス(M&A対象について詳細に調査すること)、現場調査から担当し、僕自身が買うべきだと代表に提案した案件。「当事者意識」とは少し違う、意識のみでなく、実態としても僕自身が本当に当事者の案件なわけです。そんなOAKが、買収から半年が過ぎた頃に、想定していなかった落ち込みを見せたのです。OAKは福岡に5店舗あるヘアサロンです。僕は東京に身を置き、美容師のマネージャーに現場の管理を任せながらPMI業務(M&A成立後の統合プロセス)を行っていたのですが、そのマネージャーを僕自身がマネジメントできなくなっていったんですよね。個人にとっての最適と全体にとっての最適は必ずしも一致しないものですが、それをきちんと理解してもらうことができなかったのです。結果的にマネージャーは辞めていきました。

 マネージャー不在となるタイミングで、僕自身が福岡に身を置いて現場に入りながらV字回復をするというミッションに変わりました。通常PMI業務は買収された側のスタッフとの空気をあたためるのに時間を要することが多いかと思うのですが、僕は買収前の打ち合わせや買収後の美容部門会議などで店長たちとの交流はあったので、どちらかというとみんな期待感をもって受け容れてくれたように思います。

 ですが彼らはフリーランス集団。こちらの言うことを聞くというスタンスがそもそもないので、そんな集団をまとめていくのは苦労しましたね。それでもまず店長、そして全スタッフの話を聞いてまわりました。各個人がどんな思いで働いているのか、不安や不満に思っていることは何なのか、そういったことについて本気で向き合って話を聞いたのです。そこで意識したのは「こいつやってくれるな」という実感をもたせること。実際、美容院にとって一番の課題である採用と集客をとにかく解決させるよう力を尽くしました。本質的な課題解決は、ある程度時間がかかってしまうので、目に見えてわかるような小さな課題も並行して解決しつづけ、福岡に赴任して4か月ほど経ち、「潮目を変えられたな」という実感が得られました。

 元々僕はどちらかというとみんなと調和して仲良くやるのが好きなのですが、一人で福岡まで来たのが今回は良かったですね。環境の変化を機に腹を括り、仲良くなりに来たわけじゃない。成果を出さないと意味がないと本気で感じて取り組むことができました。その結果、昨年対比で売上を120%に回復させることができました。

 そして入社から3年半ほど経った2020年11月1日から、OAKを運営する株式会社WIN THREEの代表取締役を務めています。今は組織としての自走力はまだまだです。もっと現場が(コスト感覚を持った、実現可能な)アイディアを生み出して自分たちで実現していけるような、自走できる組織を作っていくことを目指して、幹部育成に取り組んでいます。目指すは九州エリア内100店舗展開ヘアサロンです。

他ブランドのマネージャーに、新規事業開発も

―他にも色んなことに取り組んでいるとか。

全国に展開するヘアサロンCelesteのうち関西の1店舗が長い間赤字になっていました。先ほどのOAK hairとは別にその再生にも取り組み、着任2ヶ月で昨年対比で120%以上の売上を実現しました。
そのときのノウハウを活かし、ブランド責任者として、全国に29店舗(当時)あるCelesteを髪質改善に特化した「美髪革命Celeste」へのリニューアルを主導しました。Celesteは完全マンツーマンサロンという特性上、1店舗あたりの客数を増やすのが難しい業態です。そこで顧客満足度を向上させて客単価を上げ、全体的に売上を大きく伸ばすことができました。現在「美髪革命Celeste」の方は全国100店舗展開を目指しています。

そんなわけで現在はCelesteのブランドマネージャーも務めています。福岡のOAKと西日本エリアのCeleste、合わせて12店舗の売上責任を背負う立場でもあります。それとは別に、プラットフォームホールディングス内に新事業部を立ち上げています。企業・店舗のブランディングや集客を目的としたSNSを活用するコンサルティングを提供するもので、今後力を入れていきます。メンバーは大手芸能事務所の元マネージャー、Youtuber、数万以上フォロワーがいるインスタグラマーなど。多様なバックグラウンドを持つ人材とともにクライアントの課題解決に努めています。

失敗できる環境。挑戦するしかない

―代表という立場になってみてどうですか?

入社3年半でグループ会社の代表を任せてもらって感じるのは、「従業員への想い」です。人の人生を背負う感覚を、経営する側になると一人一人に対して感じることになるのだなと経営者の端くれながら感じています。

コロナウィルスによって業界全体が打撃を受けているこの状況で経営を任されたわけですが、だからこそやり甲斐は大きいですね。外部要因を撥ね退けるだけの気概や体力やアイディアが必要になってきます。業界が絶好調なときに任されたら誰でも出来るかもしれない。「今」任されたことの意味を噛みしめていきたいですね。

 

―入社して4年目、改めて振り返るとどうですか?

 1年目は自信を削がれ、折られ、こてんぱんにされ、2年目はちょっと成長してきたなという感覚とやりがいを覚え…本当にバタバタした日々でしたが、4年目になった今、任せてもらえる範囲が年々、いや月々レベルで随分と広がってきたなと改めて感じています。

ある意味、失敗するために会社に入るんだと思います。失敗しない自信があるなら最初から独立すればいい。でもそうじゃないから、まずは会社というある程度守られた環境に入って挑戦したり失敗したりするんです。この会社はその挑戦を極めて大胆にできる会社だと感じています。そういうチャンスや負荷を与えてもらえている感覚は常にあります。今後もその環境の有難みを忘れず、フルに活用して結果を出して力を伸ばしていきたいですね。